こんにちは2017年

Hyvää Uutta Vuotta Kaikille!
明けましておめでとうございます。

西暦2017年、平成29年の幕開けとなりました。
1月2日は、フィンランドではもう通常営業。正月気分はどこへやらです。

ということで、昨年の総括ブログに引き続き、3つのカテゴリーで今年の見通し、抱負などをざっと書いてみたいと思います。

 

1、サステナビリティ関連
今年はSDGsやパリ協定を基にサステナブルな社会へのドライブが加速する年と言われています。今まではCSRなどの「守り」としてのコンプライアンスやガバナンスだったところ、持続可能な社会へ転換するためには「革命、イノベーション」が必要だと言います。そのイノベーションに向けて、企業のビジネスモデルを持続可能性へと転換し、サステナブルなビジネスモデルを主流とすることが求められてきます。

それには前回のブログで書いたように「ビッグ・データ」などのデジタル化を促進し、日々多くのステークホルダーから(へ)のデータを収集(提供)。そして開示。またこのデータ収集を基に新しいビジネスモデルを作るなど、企業はビッグ・データなしにはサステナブルな世界も生き残っていかれないでしょう。

キーワードでいうと「社会のインパクト(影響度)」や「包括的な経済成長」「グリーン・ボンド」あたりが、昨年活発な議論を展開してきましたので、今年は議論から実装へ移行し始めるのではないかと予想しています。SDGsの達成度をインパクト測定するという議論も国連をはじめGRIなどでも出ていますので。

また”I don’t believe in climate change!”と発言した次期米国大統領の今後の政策にも注視する必要はありますね。本当にすごい人が大統領になってしまったもんです。加えて欧州圏内では今年、オランダ、フランスそしてドイツの大統領選があります。サステナビリティの世界にも大きく影響しそうで、2017年も激動の年となる予感です。

 

2、フィンランド全般
フィンランドは今年独立100周年を迎えます。
フィンランドの独立は、アメリカ合衆国やフランスのように自分たちの国を守るために戦い勝利した!という勝利の独立ではなく、1917年のロシア革命によるロシア帝国崩壊により独立を宣言しました。しかしその直後にフィンランド国内での独立派とロシア革命による革命派での内戦が勃発。その後第二次世界大戦においてもソ連軍との戦い(冬戦争)などで惨敗し、国の復興に向けては過酷な歴史を辿ってきました。

そんな歴史を振り返る今年2017年。各地で様々な催し物が予定されています。また他国におけるフィンランド文化や移民たちとのイベント、おそらく日本においても祝賀行事が予定されていると思われます。

それからフィンランドは国土の3分の一が北極圏に含まれることから、北極評議会の主要メンバーであります。今年から2年間、この評議会の議長国を務めることになり、100周年の年と重なったことで北極に関連する分野の方々はもちろん、北極圏のサステナビリティを考える上でも非常に注目されています。

しかしこうした祝賀関連は元より、国内の不況をなんとしても回復しなければなりません。将来この100周年の年を振り返ったときに「100周年目は不景気どん底でした」なんて。2016年11月の時点でGDPわずか1.6%。失業率は相変わらずの8-9%台ですから、本腰入れて景気対策しなければ人口流出が加速します(フィンランドの教育で名高い教師達の失業数が増え、近隣諸国へ流出しているニュースがありました)。

いずれにせよ、100周年の年。祝賀ムードで一時的に景気が回復すれば良いですが、やはり小国家の持続可能な経済成長と社会を創造するための戦略をどうつくるのか。そこが個人的に興味あります。

 

3、2017年の抱負
そんなわけでサステナビリティもフィンランドも今年は何かと活発な動きが見られそうです。個人としては、この歴史的な年にフィンランドに在住していることから、常に日本で伝えられている表面的なフィンランドだけでなく、もう少し現実的で日常的な部分を今まで以上に発信できたらと思っています。祝賀関連の情報も含めてですが。

サステナビリティ関連は、昨年に引き続きネットワークを構築することでしょうか。祝賀関連の中でサステナビリティに関わることもいろいろありそうなので、そうしたことも発信していけたらと思います。地元や日本とのネットワークはより強固にというところでしょうか。
ということで、サステナビリティとフィンランドに関することはぜひお問い合わせください。

そして何よりも健康第一に一年が過ごせますように。何においても身体が資本ですから、倒れてしまっては身も蓋もない。育児しながらの仕事は本当に健康が何よりもありがたいと感じます。

それではみなさまによって良い一年でありますように。
今年もどうぞよろしくお願いします。

 

Photo by : http://ilmailumuseo.fi/suomi-lentaa/

さようなら 2016年

 

今日12月28日は、日本の仕事納めですね。ここフィンランドでは特にそういう習慣はなく、強いて言えば先週クリスマス直前に”Season’s Greetings”を出す方たちが多く、これを以て「今年の私の仕事はおしまいです」という雰囲気があります。

さて今年2016年もいろいろありました。ざっと「サステナビリティ関連」「フィンランド全般」そして「個人」を振り返ってみましょう。

1、サステナビリティ関連

昨年2015年に採択されたSDGsのレビューがあり、各国の取り組み状況をランクづけたSDGs Indexが発表され、フィンランドは149カ国中4位と健闘。日本は18位。これから15年間と長い道のりですので、ランキングで一喜一憂することなく、国、地方自治体、各企業、市民社会とそれぞれのステークホルダーでやるべきことを洗い出し地道に取り組んでいくことが求められます。

日本政府の動きとしては、SDGs推進本部が設置され、年末間近に第二回の会合を開催。8つの優先課題と140の施策を決定。「国際保健の推進」「難民問題の対応」「女性の輝く社会の実現」などに取り組んでいく模様。

国際的な動きとしてはなんといってもパリ協定。結局日本は第一回締約国会議にはオブザーバーとしての参加となり、出遅れ感満載のスタートとなりました。この協定において欧州連合は、2030年までにGHG排出量を1990年比で少なくとも40%の削減目標を掲げています。

これに追随して欧州各国、特にドイツは2030年までにガソリン自動車の販売禁止、オランダ、ノルウェーは2025年から販売禁止を検討、というレベルの目標を立てています。さて、日本はいかに?

続いてGRIですが、G4発行からわずか2年弱で「GRIスタンダード」を発行。これについては前回書きましたので割愛しますが、2018年7月までにこのスタンダードへ完全移行することになります。今後G5, G6, G7,,,,,という方向ではなく、モジュール化(形式化)の変更ですので、部分部分の見直しとなります。

そして生物多様性の国際会議COP13が12月上旬に開催され、農業、林業、漁業そして観光業が統合して生物多様性の保護に取り組んでいくことが決議されました。

その他加速した動きとしては、ビックデータの活用をこのサステナブルな世界でも取り込んでいくことが各方面で推進されています。例えば世界中にわたるサプライチェーンのデータ把握に高い透明性とタイムリー性のあるビックデータを使用することが、これからは主流となってくるでしょう。

この他にも各分野でいろいろな動きがありましたが、個人的にはこうした動きに注目した一年でした。

 

2、フィンランド全般

2016年も長引く不況から脱出できなかったフィンランド。政府の最新報告によると2016年11月のGDPはわずか1.6%。失業率は8.1%と不景気邁進中の状況です。確かこの数字、昨年2015年の最後のブログで書いた内容とほぼ同じかと。

欧州委員会からもフィンランド、イタリア、キプロス(確か)は最悪な経済状況であると指摘。にもかかわらず際立った雇用対策やビジネス創出策は見当たらず。人口550万人の小市場であることから、どんどん国外に雇用が流れているという話も聞きます。

サステナビリティと関連した話しでいうと、フィンランドでは「アジェンダ2030」という国家戦略があり、その中でつい先日国家エネルギーおよび気候戦略が見直され、2020年代までに再生可能エネルギーを50%増やし、長期的に炭素中立(カーボンニュートラル)エネルギーシステムの構築を目指すことになりました。

これに伴い新しい支援プログラムおよび雇用創出が見込まれ、いよいよ景気が回復するかと期待している人々も少なくありません。いや、もういい加減に不景気から脱出しましょうよ。

この他には、9月にネオ・ナチ団体のデモにおいて、反デモの一人がデモの参加者に暴行され、その一週間後に脳出血で亡くなった事件がありました。これを機に国内では一気に「北欧抵抗運動」への反対の機運が高まりました。そして独立記念日である12月6日には、またネオ・ナチ団体のデモが展開されると同時に、このデモの参加者一人あたり0.05ユーロとして実際の参加人数分を各人種団体へ寄付するというキャンペーンが展開されました。

外国人排斥も意外と発生しており、日本からみるフィンランドとは実際は異なります。

来年2017年はフィンランドの独立100周年を迎えます。景気回復やこうした人種差別などの解決に、どう取り組んでいくのか。100周年の祝賀ももちろん大切ですが、この節目の年に国としての意義や未来像を打ち出していくことも期待されています。

 

3、個人として一年を振り返って

最後に個人としてこの一年を振り返ると、今年はおかげさまで多方面からお声がかかり多くの人たちとの出会いがありました。母国日本からはフィンランドの乳幼児用ミルクについてやサステナビリティ関連はもちろん。フィンランドではさまざまな会議やセミナーに参加して、フィンランドをはじめ欧州各国、遠く離れた南米やアフリカ大陸の人々との出会いがありました。

こうしたつながりを持てたことに感謝しつつ、来年はより仕事につなげてここフィンランド発のCSR・サステナビリティの情報を発信していきたいと思います。

今年一年ご愛読をありがとうございました。
それでは良いお年をお迎えください。

Rauhallista Uutta Vuotta!

Photo by : http://meriharakka.net/2014/12/12/auringonlaskuja/fullsizerender/