Circular Eco – サーキュラーエコノミーを知るための総合ガイド 海外ベストプラクティス集を発信

フィンランドは、サーキュラーエコノミー を促進していくことを掲げていますが、他の欧州諸国は、どのような戦略や取り組みがあるのでしょうか?

サーキュラーエコノミー に取り組む日本企業はまだ存在しないようですが、ここフィンランドをはじめとする欧州諸国では、これからの経済成長の鍵として大きく注目されています。

欧州諸国の経済の構造が変わろうとする中、では日本企業はどのような取り組みが求められ、必要とされてくるでしょうか?また欧州諸国がやっているから、という理由だけでなく、社会全体の持続可能性を考える上で、企業の取り組みがどのように影響を与えるか(与えることができるのか)?

そんな視点から、フィンランドを含めた欧州諸国のサーキュラーエコノミー に関する専門のサイトを設けました。

Circular Eco – サーキュラーエコノミー を知るための総合ガイド・海外ベストプラクティス集

フィンランドだけではなく、ドイツやオランダの事例などがすでに発信されています。今後各分野における取り組みや事例集を更新していきますので、ぜひお読みいただければと思います。

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さようなら2017年

昨年に引き続き、今年2017年を振り返ってみたいと思います。

ざっと「サステナビリティ関連」「フィンランド全般」そして「個人」を振り返ってみましょう。

1、サステナビリティ関連

1-1 SDGs
SDGs採択から2年が経ちましたが、今年は具体的にどのように取り組んでいくかを企業だけではなく、国や地方自治体までもが模索していたような印象があります。個人の目からみるとフィンランドや欧州諸国は、国がなんと言うが言うまいが一企業または自治体単位でSDGs目標を立てているところが多く見受けられます。

先日デンマークのビール会社カールスバーグ社のサステナビリティ担当者と話しをする機会があったのですが、SDGsについて国の政策や行動計画があってそれに企業が準拠しているのか、と聞いてみたところ、国の政策なんてあったかな?特に国の動きは意識せず、我々の事業活動において重要な取り組みを定めているだけだよ、との返答がありました。

フィンランドに至っては、国のSDGs推進策はあるものの、企業がそれに追随するような動きは見られず、議論した結果、追随しているかのように見える部分もあるかもしれませんが、やはり試行錯誤しながら自主的な取り組みを行っている状況です。

翻って日本はいかがでしょうか?企業のレポーティングを日々観ている立場からすると、CSRやサステナビリティレポートにSDGsのアイコンをマテリアリティと紐付けた段階の企業が多く見受けられます。認識を高めるために最初の出発点はこれで良いのかもしれませんが、ではいざ着手しようとしたときに、アイコン紐付けだけではどこから手をつけてよいかわかりませんね。

アイコンペタペタ作業から、来年はSDGs目標達成に向けた具体的な行動計画の策定を期待しています。

1-2 ESG
SDGsと並んで ESG投資の認知度も高まってきたと思います。ESG投資は株主や投資家サイドからの影響や要求が高くなってきていますので、財務分野の人たちにとってはESGの重要性を認識した年だったと思います。

これまた先日、評価機関のRobecoSam社のセミナーを聴講する機会がありましたが、サステナブルな投資を促進させるためには、やはり根拠あるマテリアリティをしっかりと打ち出し、統合的に事業活動および情報開示することが求められると話していました。

1-3 GRI
続いてGRIですが、いよいよ来年2018年7月からスタンダード・ガイドラインが有効となります。次のレポートではスタンダードを参考または準拠する企業も出てくるでしょう(7月からなので、それ以前発行だとG4でも良いのですが)。

H&MやGM社などは、すでにスタンダードを準拠した開示を行っています。そうした先進企業の事例をみながら、自社の情報開示を考える、という企業も多く見受けられます。

情報開示をどう扱うか、社内への説得をどうするか、他部門とのコミュニケーションはどう図るかなど各企業独自の課題に向き合い、レポーティングを通じて本来の取り組みを加速させていってほしいと思います。

モジュール化されたスタンダードは早速、2017年の秋にGRI303と403の改訂に着手しており、2018年の第二四半期には発行される予定です。続いて新たに加わる予定の税と人権の項目は、第一四半期に着手する予定。またGRI306も第一四半期に、GRI201-203は第二四半期に改訂の着手が行われる予定だそうです。

1-4  欧州の非財務情報開示のガイドライン
ここ欧州では非財務情報開示に関するガイドラインが採択されました。2017年の事業活動報告として、2018年にこのガイドラインを適用したレポートを発行することが義務付けられています。対象企業は、500人以上の従業員で構成される組織で、環境、社会、雇用、人権、腐敗防止などに関する取り組みの報告が義務付けられました。

先日、EU28加盟国の法律の主要要素および非財務に関する動向をまとめたレポートが発行されたようなので、近日読んでブログで紹介したいと思います。

このほかには、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による最終提言が公表され、企業が財務諸表の一部として気候変動のリスクと機会を評価して開示することが求められてきます。COP21によりGHG排出を大幅に削減していくことが必要であり、低炭素経済への移行により多くの企業が気候変動によるリスクと機会をもたらすことが予想されるため、このような最終提言が発表されました。

 

 

2、フィンランド全般

今年は共和国としての独立100周年を迎えました。昨年あたりから100周年記念プロジェクトが行われ、独立日である12月6日には、その集大成ともいえるイベントが各地で行われました。お城や観光スポットをナショナルカラーの青色にライトアップしたり、軍隊パレードが行われたり、アーチストによるさまざまなイベントがありました。

日本でも有名な冬戦争など数々の戦火を経験した小国家フィンランド共和国。常に大国ロシアとの脅威が背中合わせにある中で、今ではそのロシアを抜いて先進国の一国となり、持続可能性や社会性の観点から高い評価を受けるまでの国となりました。

過去100年の歴史を踏まえ、これからの50年、そして100年と何よりも国として平和に存続することを切に願うばかりです。

そんな年にふさわしかったのか、フィンランドのサステナビリティ分野でも大きな動きがありました。

2-1 サーキュラー・エコノミーの先駆者となる
長引く不況を脱出する一つの手段としての、サーキュラー・エコノミー(CE)の促進。世界サーキュラー・エコノミー・フォーラムを開催し、国としてのロードマップを発表。12月には、ロードマップのフォローアップとして行動計画が発表されました。

公共調達、プラットフォームの策定、新製品やサービスの支援などを中心に、国民への理解浸透および教育、そして国際的なリーダーとしての役割を掲げています。

CEのセミナーなども数多く開催され、いくつか参加したうち、先進事例として必ず日本のリサイクル推進法や地方自治体の取り組みがありました。リサイクルに関しては日本は先進国だと思いますが、さて包括的な概念や統合的な取り組みは実施されているでしょうか。

欧州またはフィンランドと日本における強みや弱みを共有して、CEを世界で促進させていくことは、SDGsの目標達成の一つに繋がると思います。来年はこの観点からここ現地の取り組みをみていきたいと思います。

2-2 北極圏評議会の議長国を務める
フィンランドは2017年から2年間、北極圏評議会の議長国を務めることになりました。これは、北極圏評議会のメンバーが持ち回りで2年間の議長国を担当することになっており、ちょうど100周年にあたる今年に議長国の担当が回ってきました。

国土の三分の一が北極圏内に入るフィンランドは、北極圏の環境保護、気象に関する技術協力、北極圏への通信接続や北極圏に関する教育、そしてSDGsの枠組みとの連携を重点項目として、2019年までの戦略を発表しています。

この北極圏評議会に非加盟国のオブザーバーとして参加している日本の動向も注視されています。加盟国のみならず非加盟国が貢献できることも数多いことを、評議会の事務局長から話しを伺っています。

2019年までの期間、フィンランドの北極圏への取り組みがどう進展するのか。日本との連携なども含めて見ていきたいと思います。

ちなみに2019年は、日芬外交樹立100周年を迎えます。その際には北極圏以外の日本との連携事業なども紹介していきたいと思います。

2-3 トゥルク市で発生した殺傷事件
8月に起きたトゥルク市での殺傷事件。2人の死傷者と8人の負傷者を出し、容疑者は現場にて逮捕。容疑者はモロッコ国籍の男性で、難民申請中の最中にこの事件を起こしたと報道されていました。

難民による殺傷事件は、フィンランドに限らず昨今欧州諸国で発生しており、難民受け入れに対する風当たりは一層強くなってきています。

フィンランド国内では、移民・難民反対デモがこの事件後に頻繁に行われていました。現在は鎮火していますが、フィンランド警察は昨年よりも監視を強化しています。

根本である難民を作り出している現在の世界をもう一度よく考え、なぜ難民が発生するのか、そして難民を受け入れる体制を各国が考え改善していく必要性が一層高まっていると思います。

2018年にフィンランドは、シリア難民とザンビアからのコンゴ難民を合わせて750人ほど受け入れると発表しています。この人数は他の北欧諸国よりも少ないと言われていますが、数の問題ではなく、受け入れ体制、そして難民がこのフィンランド社会に1日も早く溶け込めるような対策や工夫が必要ではないかと思います。

国が移民や難民を受け入れることの重要性、そしてその人たちが社会にどう溶け込んでいくのか、移民の一人としてその行く末から目が離せません。

 

3、個人として一年を振り返って

さて今年は在宅保育から解放され、一気に時間ができました。仕事をする時間もそうですが、なんといっても自分への投資時間ができたことが非常に嬉しかったです。

その甲斐あってか、公私共にフィンランド国内はもちろんのこと、周辺国とのビジネス、海外に住む日本人の方々、そして日本国内にいる日本人の方々との出会いがありました。

昨年もそうですが、やはり人との交流なしには仕事もプライベートも成り立ちません。移住してからそのことを意識的に心がけて出かけたりコンタクトを取るようにしています。

育児から完全に解放されたわけではありませんが、育児の初期段階が終わり、これからは生産性を高めて仕事と育児の両立、家族との時間を取りながら、健康第一で過ごせたらと思います。

来年もまた細々と北の果てからサステナビリティ関連の情報を発信していきたいと思います。

今年一年ご愛読をありがとうございました。
それでは良いお年をお迎えくださいませ。

Rauhallista Uutta Vuotta!