メディカルコミュニケーション誌 2019年夏号に、フィンランドのSDG3の取り組みについて寄稿しました。
ご興味ある方は、お手にとってお読みください。
メディカルコミュニケーション誌 2019年夏号に、フィンランドのSDG3の取り組みについて寄稿しました。
ご興味ある方は、お手にとってお読みください。
2016年に世界初のサーキュラーエコノミー ・ロードマップを発行したフィンランド。先日2.0版がリリースされました。
初版では、食料・森林・テクニカル(技術分野)・輸送交通と物流の4分野にフォーカスするよう設定されていました。
今回は3年間の活動を基に、さらに横断的で戦略的な4つの目標を設定しました。
1, 競争力と活力の基盤を更新していくこと
CEを促進することは、フィンランドの経済を発展させること。CE経済は、年間数十億ユーロに達する付加価値を生み出し、世界市場におけるフィンランド企業の競争力を高め、新たな雇用を生み出す可能性がある。
2, 低炭素エネルギーへ移行すること
CE発展と地球温暖化の1.5度上昇への制限を実現するために、国内政策と欧州連合の気候とエネルギー政策の両輪で実行するたな雇用を生み出す可能性がある。
3, 天然資源は詐欺行為。徹底的なリサイクルおよび天然資源の使用に配慮すること
原材料を繰り返しリサイクルすること、製品の資源効率を考えCEビジネスモデルの採用へ転換する。
4, CEへ移行するための日常の決断に変化をもたらす
現在のフィンランドの生活様式では、およそ4つの地球の天然資源を必要とする。そのため、文化、課税、所得分配の観点から、モノの所有について新しい方法を採用する必要がある。
では、こうした目標は一体だれがやるのでしょうか?
フィンランド社会における各プレイヤーのためのビジョンが掲げられました。
政府
すべての行政部門がCE経済に影響を与える必要がある。そのため省庁間の協力は不可欠である。
自治体
産業政策と公共調達、教育、そしてよりスマートな土地利用のための解決策を見つけるための新しい基盤を提供する。
民間企業
CE事業は、企業間および企業と公共機関との間に新しいコラボレーションを生み出す。
国民
CEへの移行に向けてさらなる貢献を実施する。
これらのビジョンを実現するために、現在、すでに実施されているCE移行への代表的なアクション16項目が照会されています。一人ひとりができるアクションをみつけて取り組むように促進されています。
こうしたアクションをはじめCEをどのようにモニタリングしていくのでしょうか?
CEへの移行は、特定の材料や分野に限定されません。CE全体に影響を及ぼし、すべての製品とサービスに関わる体系的な変化です。したがって、CE移行への進捗状況をモニタリングすることは困難な作業です。
CEを測定するために、既存の統計などを使用することができますが、新しい種類の統計手法も必要です。モニタリングの結果は、新しい取り組みの優先順位を決定する際のベースラインとして使用できます。
フィンランドの国レベルとしてのモニタリング、欧州連合におけるモニタリング、このほか特許出願や資源生産性または付加価値の視点など、あらゆる視点からモニタリングを実施しているようです。
着実にロードマップの道を歩んでいるフィンランド。2018年はCE元年と言えるほど、スタートアップ企業を中心としてCEビジネスが生まれました。
今年2019年は、第3回目の世界サーキュラーエコノミー ・フォーラムを6月に再びヘルシンキで開催予定です。
参照資料:FINLAND’s Road Map to the Circular Economy 2.0